棋譜をAIに検討させるブラウザ版の Ponder を開くと、最初に「🔑 AI設定」でAPIキーを求められます。ここで多くの人が同じところで止まります。「Claude Pro に入っているのに、なぜキーが要るのか」。
この記事は、その疑問への答えから始めて、キーの発行、貼り付け、漏らさないための注意、アプリ側でキーがどう扱われるかまでを順に説明します。なお、キーを取らずに使う道もあります(Claude の中でそのまま動く版)。それは別の記事で扱っているので、ここでは「ブラウザ版を、自分のキーで使う」場合の話です。
はじめに:サブスクとAPIキーは別物です
ChatGPT Plus・Claude Pro・Google AI Pro などのチャットアプリの有料プランに加入していても、APIキーは含まれません。
APIは開発者向けの別サービスで、料金も別(使った分だけの従量課金)です。チャットアプリの月額は「チャット画面を使う権利」、APIキーは「プログラムからAIを呼ぶための鍵」で、契約も請求も別々になっています。このアプリが使うのはAPIキーの方です。
ここを知らないまま「Pro に入っているのに動かない」と困る人が多いので、最初に書いておきます。
取得の流れ(3社共通)
Claude / OpenAI / Gemini のどれを使う場合も、流れは同じです。
- 各社の公式ページでアカウントを作成(またはログイン)する
- 支払い方法の登録、またはクレジットの購入を行う(Gemini は無料枠のみなら不要)
- 「API Keys」などのメニューからキーを発行する。発行直後にしか全文が表示されないことが多いので、その場でコピーして控える
- アプリの「🔑 AI設定」を開き、該当プロバイダのタブにキーを貼り付けて保存する
画面の細かい手順は各社で頻繁に変わります。迷ったら、公式ページ内の案内やドキュメントに従ってください。
各プロバイダの公式ページ
| プロバイダ | キーの取得先(公式) | 課金方式 |
|---|---|---|
| Claude(Anthropic) | platform.claude.com | クレジットを事前購入する従量課金制(使った分だけ消費)。新規登録時に少額の無料クレジットが付く場合があります |
| OpenAI(GPT) | platform.openai.com/api-keys | 支払い方法を登録する従量課金制(クレジット事前購入)。無料枠は原則ありません |
| Gemini(Google) | aistudio.google.com/apikey | 従量課金制(Google Cloud の支払い設定)。無料枠があり、試すだけなら支払い設定なしで始められます |
リンク先のドメインをよく確認してください。 platform.claude.com / platform.openai.com / aistudio.google.com 以外のサイトでAPIキーの入力を求められても、入力しないでください。
Claude の場合の具体的な流れ
Claude を使うなら、platform.claude.com でアカウントを作り、クレジットを購入してから、API Keys のメニューでキーを発行します。発行されたキーは長い文字列で、発行直後の画面でしか全文を見られないことが多いので、その場で控えます。
そのキーを Ponder の「🔑 AI設定」→ Claude のタブに貼り付けて保存すれば、設定は終わりです。モデルは既定で Claude の上位モデルが選ばれていますが、AI設定のモデル選択でいつでも切り替えられます。
セキュリティの注意点
- キーは秘密情報です。 他人と共有せず、SNSやスクリーンショット、公開リポジトリに載せないでください
- 漏れた疑いがあるときは、各社のコンソールからすぐにキーを削除(失効)して作り直せます。アプリ側は新しいキーを貼り直すだけで大丈夫です
- 共有パソコンでは使い終わったらキーを消してください(AI設定でキーを空にして保存すると削除されます)
- 使いすぎ防止のため、各社コンソールで利用上限(月額の上限やクレジット残高)を設定しておくと安心です
特に4つ目は最初にやっておくことを勧めます。従量課金が怖いのは「いくらかかるか分からない」からで、上限を決めてしまえばその不安は消えます。
このアプリでのキーの扱い
「アプリにキーを貼る」ことに抵抗がある人のために、Ponder がキーをどう扱うかを書いておきます。
- キーはお使いのブラウザ内(localStorage)にのみ保存されます
- キーが送信されるのは、選択したAI提供元(Anthropic / OpenAI / Google)のAPIだけです。開発者を含む第三者のサーバーには一切送信されません
- 通信内容は棋譜・局面・質問文のみで、個人情報は含まれません
つまり、あなたのブラウザから各社のAPIへ直接つながっていて、間に誰もいません。開発者側にキーを渡す仕組みがそもそも無い、という作りです。
費用の考え方
1回の質問で送るのは棋譜と局面の情報(数千トークン程度)です。単価はモデルによって大きく異なり、上位モデル(Opus / GPT 上位 / Gemini Pro 系)は高品質ですが単価が高く、軽量モデル(Haiku / mini 系 / Flash 系)はかなり安く使えます。最新の単価は各社の料金ページで確認してください。AI設定のモデル選択でいつでも切り替えられるので、まず軽量モデルで試して、解説の質が物足りなければ上位に上げる、という使い方ができます。
心配な場合の安全策
APIキーはご自身の責任で管理していただくものです。キーの漏えいや第三者による不正使用、それに伴うAPI利用料金について、アプリ側で補償することはできません(詳しくは利用規約に書いてあります)。
その前提で、安全に使う組み合わせはこうです。
- このアプリ専用のキーを1つ発行する(他の用途と混ぜない)
- 利用上限を低めに設定する
- 使わない期間はAI設定からキーを削除しておく
この3つをやっておけば、万一漏れても被害は上限までで止まり、キーを作り直せば元通りです。
まとめ
- サブスクとAPIキーは別物。Pro に入っていてもキーは別に発行する
- 発行は「アカウント → 支払い設定 → API Keys で発行 → アプリに貼る」の4ステップ
- キーはブラウザにしか保存されず、送り先は選んだAI提供元だけ
- 専用キー・上限設定・使わないときは削除、で安心して使える
そもそもキーを取りたくない場合は、Claude の中でそのまま動く版があります。同じ購入に両方含まれているので、まずそちらで試して、複数のAIを比べたくなったらブラウザ版にキーを設定する、という順番でも構いません。